フィラリア予防は12月までお忘れなく!

日増しに寒くなってきましたね。
寒くなって蚊の姿も見えなくなったので、12月のフィラリア予防薬をお忘れではありませんか?

フィラリア予防期間は、蚊が出始めた1ヶ月後から蚊がいなくなった1ヶ月後まで!
フィラリアの予防は最後が重要です。

この地域は11月まで蚊がいるので、
蚊がいなくなった12月も、しっかり予防薬を飲ませてくださいね。

なぜなら…

フィラリアの予防薬は、1ヶ月間ずっと効いているのではなく、
蚊に刺されて動物の体内に入ってきたフィラリアの幼虫を、
薬を飲ませたその日に駆虫するお薬だからです。

そのため、蚊がいなくなる前の11月にフィラリア予防を終了してしまい、
その後、もしフィラリアに感染してしまったら、
体内に入り込んだ幼虫が冬の間にどんどん成長してしまいます。

*フィラリア症とは…

フィラリア(犬糸状虫)という寄生虫による感染症です。

犬の体内で成長したフィラリアの成虫は、未熟な幼虫(ミクロフィラリア)を産出します。
ミクロフィラリアは、蚊がこの犬を吸血したときに、蚊の体内に入ります。
この時期のフィラリアの幼虫を、第1期幼虫(L1)といいます。
そして、蚊の体内で、感染力を持つ第3期幼虫(L3)まで成長します。
その後、この蚊がほかの犬を吸血するときに、第3期幼虫(L3)が犬の体内に侵入します。
犬の体内に侵入した幼虫(L3)は、1回脱皮し、第4期幼虫(L4)に成長します。
その後、2ヶ月以上皮膚の下の脂肪や筋肉組織の中を移動し、
再度脱皮して未成熟虫(L5)へと成長すると、血管の中に侵入します。
そして血流に乗って心臓にたどりつき、肺動脈に到達します。
肺動脈に到達した未成熟虫(L5)は、そこで成虫まで発育します。
早ければ蚊に刺されてから6ヶ月後には、
フィラリアの成虫の雄と雌が交尾することで、ミクロフィラリアを産出します。
そしてまた蚊を介してほかの犬に感染を広めてしまうのです。

フィラリア予防の薬は、フィラリアの第4期幼虫(L4)に最も効果がある駆虫薬です。
未成熟虫(L5)へ成長してしまうと駆虫薬では駆虫できません。
また、体内に入ってすぐの第3期幼虫(L3)の一部は、

駆虫薬で完全に駆虫できない可能性があります。

そのため、蚊が確実にいなくなってから1か月後の
12月に予防薬を投与し、
第4期幼虫(L4)を残らず駆虫してしまえば安心です。

犬糸状虫症(犬フィラリア症)は犬だけでなく、猫もかかる病気です。
そのため、猫にとってもフィラリア予防はとても大切です。

フィラリア症は、感染すると命にかかわる病気です。
確実に感染を予防するために、12月までしっかりお薬を飲ませてくださいね(^^)

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